仕事が進まない人のブログ

「かつて仕事が進まなかった人のブログ」になることを目指します

仕事にとりかかるための最も効果的な方法は、仕事にとりかかること?

あなたがこの記事を見ているということは、ひょっとしたら今、一人でやらなければいけない締切のある仕事を抱えているのかもしれません。そして、そんなことは今日が初めてではないでしょう。

そろそろ手を付けないとまずいと思いつつ、なかなか仕事にとりかかれない。やる気がでない。そんなときにネットサーフィンをしていると、しばしばこういった記事にひっかかります。

実際のところ、仕事にとりかかれない状況は人によって様々です。だから、様々な対処法が書かれていて、少しでもなんとかしようと何か対処法を始めるものです。

そして、その中の究極の対処法として、「とりあえず少しでもいいから仕事にとりかかる」というものがあるのです。

すでにPCを起動しているとしたら、とりあえずWordかエディタを起動し、何か文字を打てと。あるいは線を描けと。そういうことです。

このあまりにもバカバカしい対処法は、経験的にはそれなりにうまくいくとわかっているだけに、説明に苦慮します。

精神的な理由で何かをやりたくてもできないと悩んでいる人に対して、とりあえず怖くてもやってみよう、というアドバイスをするのはまだ理解できます。しかし、仕事にとりかかれないのは、その仕事をやりたくないからなのです。やる気がないけどやらなければいけない仕事にとりかかれないのに、その解決法が仕事にとりかかれ、というのは、何も言っていないのに等しいです。

なぜこの解決法がさも効果のある方法のように喧伝されるのか、それは、あるとき偶然ちょっとだけやる気になってやってみたら、気がついたらそれなりに仕事が進んでいた、という経験則を持っている人が多いからでしょう。それはおそらく事実です。

そして、その経験則を身をもって知っているからこそ、やる気のない仕事に対してやる気が出て来る可能性が開けるのです。やる気がないというのは、やってもそれなりの報酬が得られる見込みが薄い、あるいは報酬が得られるのが遅いということに直結しています。この経験則を身をもって知っている人は、その分だけ得られる報酬を高く見積もれるので、仕事にとりかかれる可能性が上がるわけです。

「仕事にとりかかるためには、仕事にとりかかれ」というアドバイスをする人は、この経験則をなんとか伝えようとしているだけです。しかし、悩んでいる本人にしてみれば、たとえ事実がそうだったとしても、その科学的知識によって、脳内の報酬回路がいきなり切り替わるわけではありません。

そこで、対処法としては搦め手が必要になるわけです。直接その仕事を始めるわけではなく、他のことをやる、というのが基本となります。

次の記事では、よくある対処法の「作業を小分けにする」について書きます。